新会員制度の開始

  • 2020/7/9

新たな会員制度とメンテナンス事業の開始に向けて

~代表理事 谷口からのメッセージ~

「リスクを負って日本のエネルギー自給率向上に貢献している事業者の声を、多くの人々に届けたい」

この想いから、2018年11月21日の設立以来、私たち太陽光発電事業者連盟(ASPEn)は様々な活動を行ってきました。

不適切発電所の健全化や発電側基本料金の負担軽減など、一定の成果を挙げることが出来たのではないかと思います。特に、美作市のパネル税の廃案においては健全な事業者にとって具体的な成果を残すことが出来ました。

その一方で、美作市で開催したシンポジウムにおいて大事なことを見落としていることに気づきました。美作市の太陽光発電所のほとんどのオーナーが美作市外に住んでいるため、現地の方々から各発電所の運営者がまったく見えていないのです。

全く素性のわからない余所者がお金儲けのために地域住民の近所の景色を変えている。この度辞任された萩原市長から伺った言葉は深く私たちの心に刺さりました。

太陽光発電所は今の日本に必要不可欠な存在である事は紛れもない事実ですが、地元に多大な心理的負担をかけるようであれば、大事故を起こした原子力発電所と同様に、地元の方にとっては迷惑施設になってしまいます。

そこでこの度、ASPEnでは全国の会員様を通じてメンテナンス体制を構築し、顔の見える担当者が運営する発電所を増やしていくこととなりました。

現在、太陽光発電所のメンテナンスはほとんどが専門業者によって行われていますが、その価格も内容も業者によって大きな差があります。そして何より、メンテナンス業者も発電所から遠方に存在することが多く、地元の方からすると顔の見えない発電所になってしまいます。

太陽光発電事業者の中には電気工事士の資格をとってご自身でメンテナンスをしている方も少なくありません。また、遠隔監視で問題が発生した際の初動対応であれば特に難しい技術を必要することは希です。

今後、ASPEnではしっかりとしたメンテナンス業者の指導の下、近隣に住んでいる顔の見える発電所のオーナーがメンテナンスを手伝える体制をつくっていきます。これにより顔の見えない発電所の数は減り地域における太陽光発電に対するイメージは一気に改善されメンテナンスの価格も低減されていくことでしょう。

また、ASPEnではしっかりと技術のもとでメンテナンスされた発電所の価格を正確に査定し、セカンダリ市場の活性化をはかっていきます。メンテナンスの悪い発電所はそのリスクの大きさを値引かれつづけ、不適切な発電所のオーナーは年々価値が下がる発電所を手放すことになるでしょう。

これからはメンテナンスを通じて地域の顔となる太陽光発電事業者を育て、地域の再エネ推進の核となる存在となっていきます。

私たちと一緒に日本の再生可能エネルギーを地域から育てたい方は、ぜひご参加ください。

2020年7月10日

一般社団法人太陽光発電事業者連盟

代表理事 谷口洋和

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